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第1章
「せ〜んぱ〜い♪どこ行ってたんですか??」
「いや、別に」すごくハイテンションで話しかけてきたのはさっきの松永と同学年の中野である。同学年ではあるが二人はものすごく嫌い合っているらしい
「どうせおんなじ見た目の電車でも見てたんでしょ」
「あぁ…」
中野はいつも俺に構ってくる。他に友達がいるはずなんだが
「帰るわ、気をつけて帰れよ」俺は図書室から出ようとした
「待ってくださーい!行きたいところがあるんです」
「はぁ、わかったよ」
「ありがとうございます!!そういうところ、好きですよ」
中野の俺に対しての好きは「知り合いとして好き」なんだろうと思ってる
しばらくして中野は読んでいた本を棚に戻し、図書室を一緒に出た
「今日は何の本を読んでたんだ?」
「鈍感な男を恋に落とす話」
「面白いか?」俺は基本的に恋愛小説は読まない
「うん!面白い!!」中野のとびっきりの笑顔を見た俺は何故かドキッとした
「そうか」
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