始まりの物語

6/9

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
二人の冒険者は大きな男の方がヨークで長身の男がザックといった。 僕は二人に初めて野宿したことや初めて魔物と戦った事を興奮気味に話た。 「王都は今建国祭で賑やかだぞ」 「冒険者ギルドにお休みはないからね、王都に着いたらすぐに冒険者ギルドに行くといいよ」 「そうそう、魔石や素材も買ってくれるから売るといい」 僕は思い切って二人に魔物の解体の方法を聞いてみた。 「えぇ、クライシスは解体方法知らずにスネークアイズを解体してたの?それは、結構無謀だね」 ザックがちょっと怖い顔をして言った。 「特に毒を持ってる魔物の解体はもっと慎重にね。スネークアイズは上手に出来てたから良かったけど、魔物によっては毒袋持ってるのもいるからね。毒袋を破くと致死量の毒を体内に入れることになるから、ちゃんと解体の知識は持って置いた方がいいよ。今から少し解体のこと教えてあげるけど、冒険者ギルドに行ったら解体の方法を教えて下さいって言ってごらん。お金は取られるけど聞いておいた方がいいと思う」 僕は素直に頷く。 町の施設では、教えて貰いたい場合は冒険者やシスター達がきた時に知りたい知識を持っている人に聞くしかなかった。 本という便利なものがあることも冒険者から聞いた。 誰かの手を借りずとも知りたいことの知識を自分で得ることができるものだ。 文字が読めないとわからないと聞いて必死で文字を覚えた。 まだ本には出会ってないけど、知識を得ることはすごく大切なことだから、いつか僕は沢山の本に囲まれて知識を得ていきたいと大それた望みを持っている。勿論、記憶を食べる魔物探しの方が先決だけど、、、 解体方法も教えてくれるという冒険者ギルドに行くのがますます楽しみになる。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加