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神出鬼没
先輩はローション(と言っても俺には見えなかったが)を手に取ると、自分の手をヌルリと俺の肛門に挿れてきた。
「おおおおおおおおおおおおおお…っ…!」
触手以上にデカイものを挿れられ、俺は呆気なく頂点に達した。
「奥までメチャクチャにしてやる」
そう言うと先輩は指マンで腸内をゆっくりと這わせる。
ビクンッ!
「…っ!」
俺は口に出さないようにするのが精一杯で体は敏感に反応してしまう。
「ここ、か」
先輩が笑った様な気がした。
腸が裂けるんじゃないかって位、反応したところばかり、攻められる。
「こ、壊れる…っ…!」
「血の一滴も出てないがな」
先輩は俺の腸内を攻めるのをやめない。
「んあ…ああああぁぁぁ…」
触手より、細かく動く先輩の手に、俺はとうとう果てた。
「又、ヤろう。保」
薄れゆく意識の中、先輩がそう言った気がした。
「…ん…」
不意に眩しさを感じて目を開ける。
と、俺は制服の夏服を着ていて、道の端に突っ立っていた。
先輩や触手達は勿論、小屋も無ければ制服も濡れてない。
何だったんだ…?
俺は訳が分からず、しばらくその場に突っ立ったままだった。
と、カバンに入っている筈の携帯を取り出す。
操作すると、ドキッとした。
確かに触手にヤられた俺のはしたない姿の写メがあったからだ。
まさか、ばら撒かれてないだろうな…。
そんな不安も有ったが、俺は速攻で写メを削除した。
そして、やがて屋敷に向かって歩き出す。
夢でも見てたんだろうか?
それにしては危機迫るものがあった。
今もケツが少し痛い。
何より、あの写メ…アレは確かに触手や先輩に犯された現実を物語っている。
先輩は神出鬼没だ。
俺はカバンを肩に担ぎながら、そう思った。
屋敷へ帰った後、SNSを開いてみたが、俺の写メは見当たらない。
どうやら、ばら撒かれてはいない様だ。
その時、俺は携帯の着信音にビクッとなる。
表示は…鈴木からだ。
まさか先輩、鈴木に写メ送ったのか?
そう思い、電話に出る。
「もしもし」
『もしもし、千夜くん。今日、図書館でスイーツについての本を見つけたんですが、読み終わったら、貸しましょうか?』
「あ、ああ」
どうやら少なくとも鈴木には送られなかった様だ。
だが、鋭い鈴木は何かを察したらしい。
『千夜くん?何か声の感じがいつもと違いますが、何か有りましたか?』
「いや…悪夢にうなされてな」
嘘ではない。
『そうでしたか…。お昼寝は15分位が丁度良いそうですよ』
どうやら上手く誤魔化せた様だ。
そしてそれきり、あの小屋を見つける事はなかった。
完
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