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先輩の武器
俺はギリギリまで引きつけておいて避けた。
俺の直ぐ横の壁がバチバチと音を立てる。
先輩は本気だ。
本気で怒り、俺を蹂躙しようとしている様だった。
「保…いつまでも、この狭い空間の中で逃げ回れると思うな!」
「確かに、な。だが、これならどうだ!」
俺は間合いを素早く詰める。
そして一か八かスタンガンを持ってる先輩の手首を両手で掴んだ。
そして片足で先輩の腹部に膝蹴りを喰らわす。
「た…も…つ…」
一気に脱力した先輩からスタンガンを奪う。
そして、すかさず電流を先輩におみまいした。
「…っ…」
先輩は崩れる様に倒れる。
身体中が痺れているんだろ。
俺はスタンガンも何度も踏みつけて壊した。
これで先輩の武器は何もない。
だが、そう思っていたのは、俺だけだった。
先輩は地べたに這いつくばりながら、自分のカバンから、何かを取り出す。
まだ何か在るのか?
俺は再び先輩から距離をとった。
だが、先輩の取り出した物…。
俺が、それが催涙スプレーだと気付いた時、先輩はそれを俺目掛けて噴射する。
「ぐっ…!」
狭い小屋で目が開けられなくなった俺は、先輩に何かで頭を殴られ、押し倒された。
「最初から大人しく俺に犯されていれば良いものを…」
先輩の声を最後に俺は頭を殴られた衝撃で気を失った。
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