奥州市前沢区

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◆月山神社 伝/藤原氏(女性)・神社 生母字二子山 未踏  奥州藤原氏四代目・藤原泰衡(ふじわらのやすひら)藤原(ふじわらの)泰衡(やすひら)の夫人によって建立された神社。  創建は鎌倉時代初期と見られ、奥州藤原氏滅亡後に難を逃れた泰衡夫人が、おそらく夫や藤原一族の供養のために建てたと思われる。  夫人の命を受けて実際に勧請したのは、羽黒派修験道山伏の大善院堅者法印継清という者。一説には継清は陸前高田市矢作に伝わる「藤の三郎継清」と同一人物ではないかという。継清は三代前から藤原氏のために矢作の金山を管理しており平泉にも親しく出入りした。秀衡が亡くなると出家し、ほどなく羽黒修験道の方に向かったらしい。  月山神社は当初、二子山山頂に建立された。安永四年(1776)に書かれた『風土記』によれば、間口,奥行とも約1.8mの社殿であり、この地方の中ではとりわけ立派な部類だった。しかし村社として山頂にあっては参詣も困難と明治十年に麓の生母字長根に里宮が造られ、山頂のものは奥宮となった。 典拠:『前沢町史. 下巻 2』(前沢町史編集委員会∥編,前沢町教育委員会,1998.8)
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