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受話器の向こう側からした声の主は検査を担当した男性医師でした。
声色は柔らかく、けれどどこか機械的で、淡々と検査結果を伝えてきます。
「えー、昨日の検査の結果ですが、えー、うん。陽性です。後ほど折返しで担当から聞き取り調査を行いますので、協力お願いします」
ブツっと切られる電話。この時、声色と淡々とした口調から、てっきり陰性だと思っていましたが、期待は裏切られ、特に電話先の相手にリアクションを取ることなかったです。
こうして、社会的に認められた、強制引きこもり生活が幕を上げました。
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