兵器という生き方

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 蘭玲は気絶している女性士官の髪を鷲掴みにして持ち上げると、鋭い爪で耳を切り裂いた。  「いつまで寝てんだよ」  激痛で目を覚ました士官を指揮所へ引っ立てていく。  モニター画面には外部の監視カメラを切られ、外周のロックが解除された状況に混乱している兵士たちの様子が映し出されている。  侵入した堕天使の軍勢と散発的に戦闘が始まっているようだが、通信網もダウンさせたので全く組織的に動けていない。  魔人部隊の部下が女を机の上に押さえつけると、蘭玲がオペレーター用のインカムを持ってきて女に被せる。  「うちの軍は優秀だから、通信網はすぐ復旧するだろうよ、だからおまえは虚偽の情報を流すんだ」  「ふざけるな!そんな裏切り行為ができるかっ!」  蘭玲は爪をぺろりと舐めると、女の軍服をはだけさせて背中を剝き出しにする。  「おとなしく言うこと聞けよ」  小悪魔的な蘭玲の美貌に、残忍な色が浮かぶ。  女の白い背中に、爪が鋭く尖った手を乗せ、優しく撫でるように蠢かせる。  女は蘭玲の能力を知っているのか、恐怖で半泣き状態のような顔になりながら必死に蘭玲を睨みつけた。  「私の言うとおりに指示を出すんだ」  「いや…だ!」
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