兵器という生き方

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 連合軍として活動する中で、闇の眷属と接触することもあったが、彼らの反応もニセモノとして軽蔑するものだった。  誰からも理解されない存在として最前線で戦い続け、5人だけになってしまった部隊がついさっき、呆気なく壊滅したのだ。  自分はこのミライというヴァンパイア王を、絶対に許さないだろう。  いつか必ず、徹底的に虐め抜いて泣き喚きながら許しを乞わせ、無慈悲に嬲り殺してやる。  そのためには、何としても生き延びなければならない。  裏切りに裏切りを重ねることになろうとも。  「ここに残った堕天使は一人だ…あとは地下城内の警備を行う治安部隊に、ウェンディゴ兵が編入されている」  「その兵士は、あなたの言うことを聞くの?」  蘭玲は首を振った。  「わたしの部下たちとはちょっと違う…あいつらはもっとこう、ロボットっぽいし、堕天使の命令しか聞かない」  それから、ふと思い出したように、「堕天使フルカス…人民解放軍の兵隊たちは、あいつの言うことを喜んで聞くようになってたな」 ea2590af-a2d7-4bff-981d-b8e2f78e7584
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