天使という生き方

4/24
前へ
/645ページ
次へ
 実際に上陸しないとは言っても、高度汚染地域である日本に近づけば、どのような形でエイリアンの襲撃を受けるかわからない。  状況によっては艦長がナナの指揮下に入ることもあるのだ。  人類が創り出した、神に近い超兵器「天使」とそれを守護する連合軍最強の生体強化兵。  洋上の艦船という閉鎖空間でミライの正体を明かすのは、パニックを引き起こす可能性があるので、艦長以外には伏せられている。  いずれにしろ人類最強の存在であるという少女ふたりの圧倒的なカリスマ性と威圧感、なによりもその尋常ではない美しさが兵士たちの心を鷲掴みにした。  ロックとタルカンはゼロ号機から出さないことにしたので、ふたりの他にはエレーナだけが艦内に出ていた。  兵士たちは近寄りがたい雰囲気のあるナナとミライよりも、そこそこ可愛らしくて普通な感じがするエレーナの周囲に集まることが多かった。  だが、兵士たちのやっている格闘術にミライが興味を持ったことから、急にミライと兵士たちが打ち解けた。
/645ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加