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その感触と香しい匂いが猛烈な欲情をかき立てる。
だからいつも、腕の中で美しい顔を苦悶に歪めさせたい衝動を我慢できずに虐めてしまう。
そして苦痛に泣きながら、ヴァンパイアの知覚の前では欲情する肉体の反応を隠し切れない天使が可愛くて可愛くて、狂おしいほど愛しさが募る。
このままナナを蹂躙して首筋に噛みつきたい!
体中のあちこちに、怯えて泣かせながら牙を突き立てたい!
必死に欲情を抑えつけているミライの腕の中で、愛しい天使は冷静に飛行タイプのエイリアンについて把握していく。
「わかりました、機動戦闘車部隊の戦力を考えた場合、ヘリを出して飛行タイプに遭遇するよりも陸上を進む方がリスクは少ないようですね」
「はい、東京湾沿岸に飛行タイプを集めてしまうと、海ほたるに接近する艦船も危険に晒してしまいますし」
彼らに警護させなくても、衛星からの砲撃の援護を受けながら、ゼロ号機単独で突破していくことも不可能では無いだろう。
だが、ナナはそれを選択しない。
海ほたるまで天使を警護することは、100年引き継がれた彼らの任務なのだ。
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