結愛との出会い

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結愛との出会い

「いらっしゃいませ~、何名様でしょうか?」 僕は、たまたま立ち寄った喫茶店で初めて彼女に会った。 彼女は眩しいくらい僕の好きなタイプだった。 僕は彼女に指で1と合図を出すと、すぐさま彼女は、 「1名様ですね。こちらの席へどうぞ。」 いつからだろう、僕は胸がドキドキする感覚なんて全く無かった。 またこんな感覚になれるなんて、、 きっとこれで最後なんだろう。 でも僕と彼女には、かなりの年齢差がありそうだ。こんなオヤジ相手にしてくれないだろう。 あんな若い彼女に一目惚れするなんて、僕はなんて馬鹿なんだ。 今まで何も無かった暗い人生に、今日初めて出会った彼女が僕に明かりを照らしてくれたようだ。 僕は馬鹿かもしれない。 でも、この気持ちを大切にしたい。 「いらっしゃいませ。ご注文が決まりましたら、お声かけ下さいませ。」 彼女はテーブルに水と使い捨てのおしぼりを置くと、僕に微笑んで厨房の方へと戻って行った。 その昔ながらの喫茶店の店内は、そんなに広くはなく、こじんまりとした雰囲気のお店で、アルバイトであろう彼女と店主である旦那が厨房に立ち、レジに妻だろうか3人のスタッフがいる。 僕はまず注文する事にした。 「すみません。」 僕が声をかけるとすぐに彼女は駆け寄った。 「はい。ご注文お決まりでしょうか?」 「コーヒーと貴方のおすすめのサンドイッチを1つお願いします。」 「ありがとうございます。かしこまりました。」 彼女はそう言うと僕にニッコリ微笑んだ。 しばらくすると、 「お待たせ致しました。コーヒーとハムサンドです。このハムサンド、他のお店よりもハムの量が多くて食べ応えがあるんです。味もとっても美味しいですよ。ごゆっくりしていって下さい。」 そう言って微笑むと厨房の方に戻っていった。 僕は「ありがとう。」と、ひと言だけ言って小さく会釈をした。 僕は昔から人見知りで上手く笑顔も作れないから、本当の僕を知るまでは、人には怖がられ、僕という人間が分かると「怖い人かと思ったら、本当は良い人なんだね。」って必ず言われていた。 きっと彼女も僕の事を怖いと感じているのだろう。
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