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翌日、私たちは地元に戻ってきた。土曜日なので、出勤はせず、移動のみ。 新幹線を降りて、みんなそれぞれ、家路に向かう。 打ち上げ以降、私は安田さんから離れないようにしている。坂木さんの『お手伝い』にビビり、総監督を勝手にSPに仕立て上げている。 安田さんとは帰りの路線も同じなので、このまま逃げ切れるはず。 と、思っていたのに安田さんがおかしな方向に歩き始める。 「あ、あれ、安田さん、こっちの路線ですよね。」 「うん。家はそうなんだけど、今日は奥さんと待ち合わせしてるんだ。」 「へ、へぇー。いいなぁ、仲良しで。」 安田さんと話しながら、私はチラチラと坂木さんを見る。 坂木さんは獲物を狙う獣のような目で、ジッと私を見つめている。
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