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「その分、ベチョベチョに期待してるからね。」
耳元で囁かれて、二の腕の内側をギュッとつねる。
「いでででっ!痛いよ!」
「痛くしたんです。」
「やばいな、癖になりそう。責任とってね。」
「ごめんなさい。もうしません。」
抱きしめられたまま、下らなくて、適当な会話が続く。
いつになったら立ち上がるんだろう?
そう思いながらも、まぁ、いっか。と考える。
坂木さんとのこういう会話、実は嫌いじゃないし。
坂木さんに抱きしめられてるの、実は嬉しいし。
坂木さんの背中に手を回し、ギュッと抱き返す。
耳元で、「おっ。」と嬉しそうな声が響く。
今、ヘラヘラしてるんだろうな、と思いながら、自分もヘラヘラしてしまう。
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