17.ノアニール再び

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「…ん?何か言ったか?」 ブルーが階段を先に下り終えて、ロビーの前で私の方へ振り返った。 「…ううん、何でもない!独り言だから気にしないで…」 と慌てて誤魔化す。 「…アクエリアスもナナミもなんかおかしいぞ?さては変なものでも食べたんじゃないか?…て、剣は食べられないか」 ブルーはそう話しながら、受付に部屋の鍵を渡した。 私も続けて鍵を渡す。 「しばらく出掛けてくる」 ブルーがいつもの店員さんに声を掛けた。 「お気をつけて、いてらっしゃいませ」 そう言って、店員さんが私たちに頭を下げる。 私も頭を下げ返し、先に外へと歩いていくブルーを追いかけた。 宿を出るとさっきよりも日が高くなっていて、とても空は青く澄んでいる。 それを見上げながら、私は絶好のデート日和…いや違った…散歩日和だと思った。 「何してるんだ?早く行くぞ」 私がこの穏やかな天気に和んでいると、ブルーが私を置いてさっさと先を歩いていた。 この時、ブルーはきっとあまりデートらしいデートをしたことがないんだなと率直な感想を抱く。 相手を置いていくなんて女の子からしたらマイナスだ。 と思わずブルーを睨む。
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