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こんな私をエヴァに来る前の私が見たらどう思うだろう?
きっと、自分じゃないと思うかな?
六倉さんと出会って、今までにないくらい色々と話せる自分がいた。
そして、エヴァでアクエリアスやブルー、それからこれまでに出会ったたくさんの人たち…
その人たちと触れ合ううちに私は自然と話すことが怖く無くなっていた。
もう、あの頃の臆病な私はいない。
私が以前はそんな私だったと知ったブルーは不思議そうな表情を浮かべていた。
「…悪いが、今のナナミからは想像もつかないな」
と笑った。
それから、私がエヴァに来るきっかけになった話になる。
学校帰りに骨董品店のショーウィンドウに飾れている七枚の海の絵を見ていたこと。
六倉さんにエヴァの話を教えてもらったこと。
好きだった五十嵐がゲームに負けた罰ゲームに友達と一緒に私を揶揄ったこと。
友達のれいちゃんが陰で私の悪口を言っていたのを聞いてしまったこと。
ずっと不仲で喧嘩ばかりしていた両親が実は私の本当の親ではなかったこと。
そして、逃げるように骨董品店を訪れて、六倉さんに泣きついたこと。
自分のいた世界が嫌で六倉さんにエヴァに連れてきてもらったこと。
全てを吐き出すようにブルーに話した。
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