17.ノアニール再び

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私とブルーは食堂で朝食を取ったあと、受付にいる宿の店員さんに挨拶をして宿をあとにする。 その際、ブルーが一切お金を支払っていなかった。 それが疑問で宿を出てすぐブルーに訊ねると、なんでもカインさんがあとで宿代を支払ってくれるというのだ。 それに申し訳なさと、ブルーの立場の凄さに驚いた。 それほど、レインボーフラッグの中で幹部のなないろのブルーは偉大だということなのだろう。 「そんなことはいいから、早くアイツを迎えに行くぞ」 とブルーがそそくさと先を急いだ。 宿代をかつての部下に支払わせることをそんなことと片付けるブルーに思わず目を丸くする。 ブルーからレインボーフラッグの前型である七旗(ななはた)を結成したところまでの話は聞いた。 今度、またそのあとの話の続きを聞きたい。 レインボーフラッグでのブルーとカインさんはどういう間柄だったのだろうか? 気になって仕方がないが、それを我慢してブルーの背中を追った。 ◯ テッドさんの家が見えて来ると、家の前にいるクロフォードの姿に気がつく。 すぐに手を振るとクロフォードが嬉しそうにこっちに駆け寄ってきた。
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