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第10話 初ダンジョンで初バトル
「こ、これは……もしかして、地下ダンジョンってやつの入口か!?」
直樹は鼻息を荒げた。
マイホームに帰ろうと歩き始めた矢先、足を取られてつまずいてしまった場所。
土の下に何かが見えたので手で払ってみると、大きな正方形の木の板が姿を現した。
板には金属製の取っ手が付いており、そのすぐ上にプレートが貼り付けてある。
プレートには何か文字のようなものが書かれているのだが、直樹の目には数字の『2』以外は読み解くことが出来なかった。
そう言えば、昨晩スライムを攻撃したときに出てきた数字も、馴染みのあるものだったよな……なんてことを思い出していたが、今はそれより、この木の板の向こう側にある何かの方が遙かに気になっていた。
木の板の縁には明らかに蝶番と思しきものが付いており、取っ手を引くことで開く〈扉〉なのは間違いなさそう。
「にゃん、にゃーん」
ささみも前肢で取っ手の辺りをカリカリして、入りたそうにしている。
「まあ、待て。俺だって今すぐこの扉を開けてみたいけど、何か気になるんだよな。このプレートの文字が。もし『ここは危険。絶対入るな』的な文言が書かれていたりなんかしたら……あっ、そうだ。もしかして……」
そう呟きながら、直樹はポブロトから貰った布袋の口を広げて中を確認してみた。
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