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ありがたいことに、さっき貰った薬草や、薬草に似た違う草や、ガラス瓶などが所狭しとぎっしり詰まっていた。
いや、あとで代金を支払うことを考えたら、ありがたいどころか……いやいや、見知らぬ世界に迷い込んでる現状を踏まえたら、後払いだろうがこんだけ色々なアイテムをくれたこと自体とても助かるってもんだ。
直樹は正月に買った福袋の中身を確認するときのワクワク感を味わいつつ、お目当てを見つけ出した。
「やっぱりあった! ありがとうポブロト!」
緑色の液体が入った小瓶を高らかに掲げながら、直樹は優しき商人への感謝の言葉を口に出して言った。
そして、コルクに似た材質の栓を抜き、ためらうことなく中に入った液体をゴクゴクと喉に流し込む。
「ぷはーっ! 意外とうめぇ」
魔法を煮詰めただのなんだの言ってたもんだから、てっきり苦いんじゃないかと思っていた直樹は、意外にも栄養ドリンクに似た飲みやさに頬が緩んだ。
「にゃーん!」
「おっ、ささみも飲むか?」
直樹は、口を開けて自分の方を見上げてきた愛猫に〈翻訳魔法ポーション〉を飲ませてあげた。
「どうだ? 結構いけるだろ?」
「……にゃーん!」
ささみはピンク色の舌でペロッと口の周りを舐めながら、満足げな表情を浮かべていた。
「そういや、飲み物も何も持ってこなかったからな。次はちゃんとペットボトルを持ってくるようにしよう……って、そんなことより」
直樹は例のプレートに目を落とす。
『ランダム生成系地下ダンジョンレベル2入口』
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