プロローグ

1/10
20人が本棚に入れています
本棚に追加
/338ページ

プロローグ

こんにちは。 川上千里です。 今年、高校一年生になりました。 父と母、三つ下の弟と四人暮らし。 子供のころから背が低くて、クラスではずっとずっと一番前でした。 「まえぇ~ならえッ」って、小学一年生の最初で習うでしょう? 私は今まで、ほぼずっと両手を腰に当てるのしかやったことがないくらい。 小学生の頃は「大きくなりたいなぁ…」っていつも思ってたけど、最近はもうあんまり思わなくなったかな。 体質ってあるんだろうし、うちはお母さんも小さいから仕方ないのかなって。 それに、集合写真とか行事の写真とか、必ず一番前にいるから見つけやすいって、お母さんが嬉しそうに言ってくれるから。 弟は…なぜかすくすく育って、二人で歩いてたら兄と妹だと思われてるような気がするけど。 家にいるときは「姉ちゃん姉ちゃん」ってかわいい弟だから、全然構わないんだけどね。もう中学生になったのに、いつまでも甘えっこ。 私の進学先は、都内私立の殿前(とのまえ)高校。ギリギリ都内の山間部に位置する高校で、いわゆるスポーツ強豪校です。 実は私は中学生の時に女子サッカー部に入部して、二年の後半から一年間キャプテンを務めていたの。 ずっとサッカーが好きだったんだけど、小学生の頃はチームには入っていなくて。地元の公立中学に上がったときに女子部があると知って迷わず入部しちゃった。 私の住む町は、中学に女子サッカー部があるところが結構多くて、バレー部バスケ部テニス部サッカー部…みたいな感じ。 市内に、Jリーグのチームがあることも関係してるのかもしれない。
/338ページ

最初のコメントを投稿しよう!