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結婚二年目に二人ぼっちの家族になってしまったわたし達が、三人家族になることになった。
待望の赤ちゃんが、わたしのお腹の中に宿ってくれたのだ。
そうと知ったときのわたしと彬くんの喜びようは、はっきり言って尋常ではなかった。
彬くんもわたしも泣いて泣いて、わたしと彬くん両方の両親にすぐ手を合わせて報告して、二人してその手を取り合って、抱き合って、時も忘れて歓喜を大爆発させた。
『悲しみの先に待っていたのは、やっぱり喜びだったんだな……』
そう呟いた彬くんは、義母を失ったときから抱き続けていたものから、ようやく抜け出せたようだった。
二人ぼっちじゃなくなるのだ。
新しい家族。わたし達の、子供。
嬉しくて嬉しくて、悪阻とか腰痛とか体重管理とか、大変なことも色々あったけれど、お腹の中でちょっとずつ大きくなってくれる赤ちゃんのことを思えば、まったく辛くはなかった。
次々に家族を失っていったわたしと彬くんのもとに訪れてくれた大切な命を、わたしも彬くんも、本当に本当に愛しく想っていたのだ。
彬くんなんかは、時折り仕事帰りに絵本や玩具を買ってきたリして、その気の早さには呆れながらも、わたしも満更ではなかった。
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