ここはあなたの好きな場所 2 輝る海

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「近くにこんな良いところが  あったのね」 「だろ?小学生の頃、  親父に連れてきて貰ってから  俺の“とっておきプレイス”」 彼・相楽総司(さがらそうじ)が そう言って連れてきてくれた夜の海。 大学を出てすぐに勤めた会社で ちょっとしたミスで落ち込む私を 夕食に誘って、ドライブへ 連れ出してくれた総司。 こういう気の遣い方も 私が彼を好きな理由の一つ。 いや、理由なんて数えたらきりがない。 ノッポな首を下にして 覗き込んでくる総司の瞳も、 怒った顔など見せたことのない 笑うと目尻が下がる穏やかな顔も 周囲を喜ばせる冗談も どれもこれも、なにもかも 総司の全てが好きだった。 十六歳からの片想い、 ずっと、友達・・・ でもいつか・・・いつか必ず 総司と結婚出来る日を 胸の奥で夢見ていた。
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