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総司は実力があっても
先輩の前にでしゃばる性格でなく、
陽気な冗談で周囲を和ませる
ムードメーカー。
私はただ、彼の近くで笑っているだけ。
それでも同じ水泳部に入って
良かったと思ったし、
毎日に張り合いが出来た。
不思議と出来た張り合いが
私に結果をもたらした。
県大会にも出るようになり、
「俺なんかより水泳向きに
身体が出来てるんだから
もっとやれるさ!」
嬉しい総司の励ましは
胸に恋を充満させていく・・・。
(ずっとずっと一緒にいたい)
当然総司と同じ大学を希望した。
月日が重なれば重なるほど
親しくなれたから
「総司」
「有香」
名前で呼び合うことも自然に。
けれどもそれは、あくまでも、
私達のニックネームでしかなく
“友人の括り”からは
大学を卒業しても
抜け出せずにいた・・・。
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