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「紹介するよ、飯田未菜、
未菜って書いて“みいな”って
読むんだ」
総司が飲み会へ連れてきたのは
二十歳の未菜。
「ヒュウ!仔猫ちゃんって感じぃ」
男子は見たままを口にした。
総司よりも三十センチは低いだろう
小柄な身体に柔らかな生地の
ワンピースが似合う未菜。
「お皿、配りますね」
気配りの良い未菜の子供のような手に
私は思わず自分の手を引っ込めた、
大柄な身体に似つかわしい
オールのような厚い手が
火の出るほど恥ずかしかったから。
総司に相応しい相手が、
総司の心が動く相手が、
現れてしまった・・・。
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