38人が本棚に入れています
本棚に追加
静かに季節は過ぎていた。
人は不思議な生き物、
絶望の中に一縷の望みを持つのだ。
結婚話はまだ出ていない、
未菜は若いもの・・・まだ
結婚なんて・・・そのうち
やはり同年代が良くて
総司とは別れるかもしれない。
新たな希望を勝手に見出だした夏、
みんなで集まった海。
総司の大好きなあの海へ二泊。
やはり未菜も連れてきた総司、
そして、夜の乾杯の後に言った。
「来年には結婚しようと思う」
御祝いパーティに一転した宴会。
「おめでとう!」
皆と言葉を合わせながら・・・
何度もグラスを鳴らせながら・・・
笑いながら・・・・・・・・
心が深海へと墜ちてゆく。
最初のコメントを投稿しよう!