8人が本棚に入れています
本棚に追加
キッカケは、、
飲食店でのバイトを始めて既に五年もの月日が流れていた。しかし、人見知りな私は未だその環境に慣れられずにいた。
暇な時も、忙しい時も、私はただモクモクとケータイを見たり、モクモクと仕事をこなすだけ。
暇な時は、何か話したい。。
でも何を話していいのか分からない。
何せ、亜果利さんも、翔子さんも、私がこの店に勤め出すずっと前から、働いているのだ。仕事中にプライベートな話はーー怒られるだろう。。
少し怖い人たち。
怖い先輩。。
あの時はまだ二人の事を、そう思っていた。
そんな時。
食器を洗っていると、後ろを通りすぎた亜果利さんがぼやくように言った。
「丁寧に洗い物をするのはいい事だ。。」
その一言がキッカケだった。
亜果利さんはちゃんとやるべき事をやっていれば、見てくれてるんだ。。
五年の月日が流れたあの時、私は初めてそう思った。そして決意を決める。
ーーこの店で頑張ろう!!
最初のコメントを投稿しよう!