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AIは、生活を変えた。
AIは、人生を変えた。
AIは、生き方を変えた。
多分、色々な言葉が帰って来るだろう。
でもね、今、目の前にあるのは、「AI」の人生だ!
「うきょー!」
私、逸尾結菜(ソレオユウナ)は雄たけびを上げた!叫んだ、喚いた、ひっくり返った、走り回った、疲れてコーラをがぶ飲みして、今むせている。
「あらやだ結菜、ダイエットしてるんじゃないの?コーラ炭酸なんて敵だ、欲しがりません痩せるってダイニングに汚い字で書いて、風呂上りに変な体操してたじゃない」と、母保々江(ホホエ)さんはノー天気に笑ってる。
頭の上に、クレヨンで書いたお日様マークが咲いてる、そんな母だ。
「はははははは、、、はは」
「はああ、ああ、あー!俺の!」
と、父逸尾千駄郎(センダロウ)、日課の夕方散歩から帰ってきて、さあやっとノンビリビール片手に!てな感じで、サンダルTシャツでフラフラして来たのに、無い!
「おい!どうしたー!!どうなってんだよ!マイホーム!」
父は地面に落ちた「逸尾」の表札を握りしめ、地面に叩きつけるのはもったいないので、抱きしめてる。
「ローン払って終わったの去年なんだぞ24年完済!総額2800万、金利税金除き、俺が、必死で払ってきたのに。なんで、どうして、え、俺が何か悪い事したか!」
「ちょっ!父!」
「黙れ、娘!」
「うるさい」
「そうねえ、日曜だしカレーにでもしようかしら今夜は」と、母。
「今、そんな話しをしてる場合じゃないでしょ!家が無いんだから!」
「困ったわね、今夜の韓流ドラマ、見逃したくないのに、どうした物かしら?石田さんちで見てくるしかないかな?」
「落ち着いて、物を言うな保々江よ。じすいずマイホーム、家が無くて何も、言えません、か、これからどうするんだよ?」
消防?警察?市役所?どこに言えば良いのか、さっぱ分からん!
家を失いましたなら、市役所だけど、盗まれたなら警察で、もし焼けたなら消防だ、そして家の敷地だけはそっくり残ってる。まるで、失踪したように。
私は叫んだ、世間の、町中の視線を気にしながら。
「どこ行ったー、うちの家ー!」
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