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出逢いは突然に訪れるもので
「ねえねえ明日香、これとかサイズ的にどう?」
「あーいいかも。全部入りそう」
「うーん、これでいっかなぁ。明日香、これレジまで持っていってくれる?」
「はーい。わあ、大きいね」
「たぶんこれくらいじゃないと入りきらないんじゃない?」
「うん、そうだね……」
私は本が大好きだ。私の両親は小さい頃からよく本を買ってくれた。ミステリー小説、恋愛小説、ファンタジー小説、伝記、詩集、その他にもさまざまなジャンルのものを読んだ。
そうやって数多くの本を読み漁って数年、私の部屋の本棚がもう入りきらなくなってしまったという理由で、新しい本棚を買いに来ているのだ。
……それにしても、ちょっと腕が痛いな。
本棚の重さに顔をしかめたときだった。
「お客様、レジまでお持ちしましょうか?」
「あ、ありがとうございます――」
そう言って声のするほうを見ると、背の高い男性店員がいた。
おお、けっこうイケメンではないか。年齢は30代くらいといったところだろうか。爽やかな笑顔と優しい声、そしてこの気配り。
……うん、なかなかカッコいい。私のタイプど真ん中かもしれない。
「すみません、持ってもらって」
「いえいえ、気にしないでください」
彼はそう言ってまた微笑む。すごく素敵な人だなと心の底から思った。
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