追慕の詩  『二十年の月日を越えて。』

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     もしかしたら…     翼は、遥の事を 知っていたのかも知れない…   生きて…マリを不安や   心配させるよりも… 翼は永眠の道を  選んだのかも知れない…。   マリが本当に…好きだから。   体の危険は、自分で  感じていたはず…。   マリの心を苦しめたり…  悩ませたり、しないために     でも、マリが翼の故郷に…   来てくれる…とは  思わなかっただろう…。   永遠の愛を   つらぬいてくれるとは…  想像出来なかっただろう…     故郷のあの家に秘めた…   翼の思いを。  マリは、あの柱にもたれて 感じ取ったのかも知れない…     翼の事で、心を痛めたり、   胸を痛める事も無く… ある意味…  穏やかに過ごせたのかも     知れない…。   もう…マリのそばを     離れる事も無く…。 マリの心のポッケで      生き続ける翼…。          
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