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俺を好きになって
「車でしか基本行かないけどね、たまには電車も楽しかったねー」
「それなー」
今日はどのタイミングで二人にさせるかな
ゆっくり話せるところがいいし…
休憩がてら観覧車に乗せようかな、なんか雰囲気いいし
「あ、大地ー今日はなるべく俺と行動してね」
「え、…あー…分かった」
「ありがとー」
「…陽介はいいの?」
「何が?」
「好きな人を他の人とくっつけるために頑張るとか虚しくないの?」
「…いや、俺別にあいきのこと好きじゃないし」
「ならいいんだけど、もし好きだったら辛いだろうなって思ってさ」
自分のことみたいに話す横顔が寂しそうだった
「大地も好きな人いんの?」
「…さぁ」
「…」
『好きな人を他の人とくっつけるために頑張るとか虚しくないの?』
好きじゃないし、好きだったとしても俺は応援しなきゃいけない
約束したし、友達だから
心臓を締めつけるような痛みはそのうちなくなるから
俺を好きになって…なんて、言っちゃだめなんだ
「…痛いとこ、突かれちゃったなぁ」
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