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誠孝が真正面を見たまま言ってきた。
「そういえば、リハのまま俺の告白は止まっているが」
だからそれ、緊張するのでもういいです……と思ったとき、誠孝が言う。
「もう五十年か百年かしたら言うよ」
ええーっ、と日子は声を上げそうになる。
「死ぬ前に言うよ。
死ぬ前に、お前に告白してプロポーズする」
なんとなく周りが静かになっている気がした。
「また……
来世でも出会えて一緒になれるように」
そう誠孝が言い、こちらを見た。
「で、また出会って、ゲーム画面に名前残して去るんですね」
と日子は笑う。
「今度は……
ちゃんとフルネーム残していってくださいね」
すぐにあなたを見つけて恋に落ちれるように――。
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