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「東城さん、なんで警備員の制服で来てくれないんですかー?」
「あれ、格好いいのにー」
「ちょっと、なんであんたまで来てんのよ、社長令嬢っ」
いやそりゃ、ほっといても、物陰にいると思ったから、席を用意しといたんですよ、と日子は裕子や郁美たちのいつも通りの騒がしい声に苦笑する。
そのとき、誠孝が、そっとキスをしてきた。
ち、誓いのキスは予定にありませんよっ、と照れながらも、日子はそれを受ける。
そっと成り行きを見守っていたらしいみんなからの拍手とヤギの鳴き声。
そして、大天使ミカエルからの祝福の声がファームに響き渡った。
「わんっ!」
完
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