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あの人が本気になったら怖そうだからな、と誠孝は思う。
なんといっても、ディア○スティーニを全巻集められるような人だから。
途中で心が折れそうにないというか、と不安になる誠孝に日子が笑って言ってきた。
「いや~、今日はあまりにボロボロなんで、一旦、部屋に戻って整えてこようかと思ったんですけどね。
そのまま来ちゃってすみません」
何故、謝る……。
っていうか、来ちゃって、ってなんだ。
もうすぐここがお前の家になるんだぞ。
大体、最初の『お疲れ様です』はなんなんだ。
なんでそんなに他人行儀なんだ。
俺とお前の間には、まだ、埋められない溝でもあるのか、と誠孝は憤ったり、不安になったりしていたが。
実はそれは結婚してわりとすぐになくなってしまう、恥じらいというものだった。
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