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やっぱり美味しいな、誠孝さんのハンバーグ。
日子は機嫌よく晩ごはんを食べていたが。
ふと、誠孝の表情が険しくなっているのに気づく。
な、なにか私、まずいこと言いましたかねっ?
お疲れの誠孝さんにお食事作ってもらったのに、お礼が足りなかったでしょうかっ。
日子はペコペコ詫びながら、
「お疲れなのにすみません。
明日は私が作りますねっ」
と慌てて言ってみた。
だが、誠孝は、突然、なにを言う、という顔をする。
「早く帰った方が作る。
疲れてたら、外食か弁当買ってきて食べるって決めてただろ」
いや、そうなんですけどね~。
でも、なんか機嫌悪いですよね~と日子は心配になっていた。
だが、そこで、ハッとする。
もしや、もうあの話が伝わってるとかっ?
チラ、と日子はテーブルのスマホを窺った。
すると、誠孝も視線をチラ、とスマホに向け、不快そうな顔をする。
「あの……」
「誰なんだ」
と日子の言葉にほぼ被せるように誠孝は言ってきた。
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