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間接照明のみに照らされた薄暗い店内で静かに流れるのは、傷ついた心に染み渡る洋楽のバラード。
代官山にあるお気に入りのミュージックバーに足を運んだ私は、お酒もそこそこに心地良く耳に入ってくるメロディーに浸っていた。
このお店の名前は“一期一会”。
オーナーが外国人ということもあり、集まってくるお客さんのほとんどが外国人だ。それゆえに店内には色んな国の言葉が飛び交っている。
本社勤務になる前、私は同じ企業の販売員として働いていた。
一通りの英会話はできたけれど、外国人のお客様ともっとスムーズに会話ができるように、上手にコミュニケーションが取れるように。
それがこのバーに通い始めたキッカケだった。
このお店で出逢う人達はみんな陽気な性格で、ポジティブで。
明るく前向きな姿に何度も救われ、このお店が大好きになり、気付けば常連客になっていた。
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