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ゆっくりと腰が動き出し、律動が始まる。
「っあ…ああっ…」
「は…、すご…吸い付く…」
端正な顔が歪む。
肌が合うってこういうことなのかもしれない。
パズルのピースがどんどん嵌まっていくような感覚。足りなかった何かが補われていく。埋まっていく。
浅く、深く。遅く、速く。
どこをどう突かれてもしっくりくる。
ずっと前から彼の体を知っていたみたいだ。
「春瀬く…、」
「はぁっ…名前で呼んでよ…」
たしかに、こんなことしておきながら苗字で呼ぶのもおかしな話。
「る…類…っ、もっと…もっと奥まで…」
「…っ」
肩を上下に揺らしながら形の良い唇を噛み締めるその表情に余裕なんて感じられない。
もっとその体を知りたくて、
もっと気持ち良くなりたくて。
剥き出しになる本能を隠すことができない。
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