シンデレラノーフィット

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「でも大丈夫。ちゃんとケーゴ使えると思うから安心して」 「どこからその自信が湧くの」 不安は尽きないけれど、仕事相手に失礼のないように敬語は追々教えるとして… 14時まであと少し。 今は大急ぎで準備しないと。 「これから打ち合わせで使うワンピース、全部カラーごとに分けてハンギングしてあるから向こうに運ぶの手伝ってくれる?」 「はい、分かりました。育子先輩」 意外にも春瀬くんは敬語を使えという指示に素直に従って、キャスター付きのハンガーラックを来客用のソファーが置いてある場所まで運んでくれた。 当然、一人よりも二人の方が仕事も早く進む。おかげで打ち合わせ内容が記載された書類に目を通す時間も取れた。 「“骨格タイプ別、シンデレラフィットするワンピの選び方”…?」 「それが今回の企画なんだって」 洋服を選ぶ際、見た目の可愛さだけで決めるのは絶対NG。 人は生まれながらストレート、ナチュラル、ウェーブと三種類の骨格タイプに分かれている。 身長や体重よりも、骨格のタイプによって似合う服の形や素材が違ってくるのだ。
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