シンデレラノーフィット

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10分後、私は会社の近くにあるコンビニにいた。 カゴの中には缶ビール、缶チューハイ、ジーマ、スミノフ、ハイボール、ウイスキー等々とにかく大量のお酒。 あとは…悩みに悩んで手に取った結婚情報誌。 それらが入ったズッシリ重たいカゴを抱え、レジに並んだ。 今日はこれから恋人である修一(しゅういち)と会うことになっている。 昨日突然、「大切な話があるから明日会おう」と電話で切り出されて今に至るのだが、私ももう29歳。 電子機器メーカーに勤務する修一とは、ランチでよく利用するお店で二年前に出逢った。 交際期間も二年を過ぎると、結婚を意識し始めるのが自然だと思う。 だから、今日の“大切な話”とやらには淡い期待を抱いていた。 シンデレラになれない大女だって一応は女。 結婚への憧れくらい持ったっていいと思うのだ。
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