二人の相性

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懐かしい。 私も昔はこんな感じだった。 販売員時代は個人の目標売上額に到達したか否かで毎日一喜一憂したり。 憧れだった本社勤務が決まった時なんて、それこそ心の中でガッツポーズして喜んだっけ。 そういう感情に振り回されることなく、淡々と仕事をこなすようになったのはいつからだったか。 勤務年数が長くなればなるほど求められることが多くなり、更には結果を出して当然だと思われてしまう。 頑張ったって誰かが褒めてくれるわけでも認めてくれるわけでもない。 まぁ、そんなこと望んでもいないけれど。 ただ、そのことに気付いてからは心の底から仕事のことで喜んだことなんてなかったように思う。 これくらいで喜んでいたらダメだ。 もっと頑張らないと。 もっと結果を出さないと。 そうやって自分にプレッシャーを掛けて追い込んでいたのかもしれない。 私…また大切なことを忘れていた。 私が誇りを持っているこの仕事は、たった一つのことが上手くいっただけでワクワクするような、そんな楽しい仕事だったんだ。
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