朝の支度

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朝の支度

朝テレビのスイッチを入れると、ニュースキャスターが「おはようございます。世界の終わりまであと七日になりました」と言う。 ある女がそれを聞いて、ある物を作り始めた。棚の奥の方から小さな石と水を取り出す。どこにでもある手のひらサイズの石と、緑色をした水だった。 2つの材料から女が作り上げたのは、シュークリームだった。見かけは普通のシュークリームだが、それはとても特別な力を持つシュークリームだった。 そう、このシュークリームこそが物語の核となる。 では主人公は誰か? シュークリームを作り上げたこの女ではない。この女の1人娘が物語の主人公である。 名前は遥香という。この春で高校2年生になる。この時まだ遥香は自室で眠っている。 「このシュークリームで世界を救ってほしい」そう祈りを込めた後、朝ご飯の支度に取り掛かった。
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