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「ユイト、改めて訊く。これからずっと、僕と一緒にいてくれるかい?」
真剣な目で見つめられ、僕は頷いた。
「アダムとずっと一緒にいたい」
僕がそう答えると、アダムは花が咲くように笑顔を綻ばせ、これまでにないくらい甘く妖艶な香りを放った。そして改めて僕に口付けをする。
ちゅっと軽く触れて離れると、今度は深く合わさる。そして舌が僕の唇を割って入ってくると、僕は無意識にその口をもっと開いた。でもそれ以上何をしていいのか分からない。
そんな僕の戸惑いが伝わったのか、アダムは唇を離すと優しく笑った。
「ユイトはそのまま何もしなくていい。僕が気持ちよくしてあげるから」
そしてまたキスをしようと近づいて来た唇が合わさる前に、僕は訊いた。
「あの・・・シャワーとかしなくていいの?」
その言葉に一瞬動きを止めるものの、アダムは唇を合わせながら言った。
「今はユイトの香りを感じたい」
そしてキスの続きが始まった。
今度は初めから深く合わさり、入ってきた舌が僕のと絡む。その卑猥な感触と水音が僕の身体を煽り、次第に熱を帯びて震え出す。
上手く息ができない僕のために一度唇を離すとまた深く合わせてを繰り返し、僕の口腔内を余すことなく愛撫すると、僕が一番感じたところを執拗に責めだした。
まだキスしかしてないのに、僕の身体はどうしようもなく疼き、下肢が痛いくらいに熱くなる。けれど発情期では無い欲情は僕の意識を飛ばしてはくれない。
感じすぎて自然に涙が流れる。
もう本当にそれだけでイっちゃう、てところでようやくアダムは唇を離すと、今度はその唇を胸に落とす。
いつの間にかシャツの前がはだけて顕になった胸の突起を舌先で転がしながらもう片方を左手でいじり、そして器用に右手は僕のズボンのベルトを緩めていく。
両方の胸の突起を指と舌で強弱を付けながら転がされるけど、そこからはあまり快感は得られなかった。だけど、ずっと繰り返しされ続けていると、そこは次第にじんじんしてきて、なにか鈍いものが背筋を這い上がってくる。
その正体も分からないまま今度は寛げられたズボンの中に手を入れられ、直接昂りに触れられると、その恥ずかしさに思わずアダムの手を掴んでしまった。
その僕の手をやんわりと掴み、顔を上げたアダムは優しく目を細める。
「大丈夫、気持ちよくなるだけだ。怖くない」
そう言われても僕は手を離せなかった。だって、怖いんじゃなくて、恥ずかしかったから・・・。まだこんな序盤(初めてだから分からないけどっ)でもうこんなに限界になってるなんて・・・。
頭を横に振る僕に、アダムは少し悲しそうな顔をする。
僕はまた、こんな顔をさせてしまった。
だから僕は意を決して口に出した。
「はず・・・恥ずかしいんですっ・・・」
こんな浅ましい姿、アダムに知られるなんて・・・。
なのにアダムはそれはうれしそうな顔をした。
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