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王都までは私の家からだいたい5日ほどかかるので、移動の馬車の中で公爵家について、執事のオリバーさんから教わることになった。 クラビア公爵は現在宰相をされていて、奥様と娘であるアイリス様を溺愛されているそう。 王都にある屋敷に今の時期は、皆さまいらっしゃるが、社交シーズンが終わり冬になると一度、公爵は領地に戻られる。 しかし宰相であり、こちらが主らしいが、奥様とアイリス様がずっと王都で過ごされるため、すぐに王都に戻って来られるという話を聞いた。 つまり一年のほとんど領地にはご家族で行かれないという事になる。 領民は、公爵様御一家が来ないことをどう思っているのかしらと土着伯爵令嬢なりに考えてしまう。 それでもお母様とは母方の従姉妹同士という奥様は、結婚前は姉妹のように仲が良かったそうなので、お会いするのが楽しみだ。 馬車の移動と休憩、宿での宿泊の生活に疲れ始めた5日目の午後、王都の公爵邸に到着した。
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