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あなたは覚えているだろうか?
きっと覚えてはいるだろうが、然しそういえばいたなとしかとしか思えない奴は、必ずいるだろう。コンテンツの消費が激しい近年では、悲しいながらそんな奴はたくさん出てきている。そんな一人を紹介しよう。
彼は、冴えない大学生で、目は小さく前歯は先端だけ前にある。彼は人気になりたかった。誰からも連絡もされずに打ち上げの日に引きこもってゲームをしていたことが嫌だった。
彼は、華やかな都会になら自分も、染まって人気になれると思った。
東京にでた。動画コンテンツを始めてみた。その中で無理をして自分には似合わないが派手な髪型髪色にしてみた。然し、そんなことでは人気なぞ出るわけがなかった。彼は、迷った。なぜ人気が出ないのか。体を張ってやっても見る人は、ネットどころか大学でも出なかった。きっと編集している友達が悪いのだろう。こんな結論に至った。ネットに編集者を説教する動画を上げた。閲覧数が今までの100倍にまでなった。然しそれのほとんどが、批判の声だった。なぜだと思った。悪かった奴を叱って何が悪いそう思った。
然しどうしようもなくてヤケになって酒場でしこたま飲んだ。彼は、明るい大学生に絡まれた。いつもは、切れていたがどうでもよくなっていた。以前聞いたことのある誰かのラップをした。これが、大バズりして有名になった。どこに行っても声をかけられて有頂天になった。どんな動画を投稿しても以前の炎上した時の閲覧数の10倍はいった。これは永遠に続くだろうと思った。
皆んなが興味を失った。ラップが、パクった物だと皆んな知ったのだった。彼から話しかけても無視や冷たい反応が多くなった。最終的には面倒くさい人にのみ話しかけられ、ラップを披露させられ笑われ逃げるように去っていかれた。
彼は彼の願った通りになりそして、皆んなが願っていた結末になった。
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