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奴が集落で会った時の記憶を辿るように話した。話し方に余裕があって、憤りを感じた。
「あの時は、たしか君達は、銃を持っていたね。ハンドガンで二人とも頑張ったけど、私に簡単に取られたよね。そのあと、君達は即席の槍のようなもので応戦したけれど、私にかすらせることもできなかった。君達はまだ子供なのにとても強いと思う。でも、経験というのかな修羅場の数というのか、この差をすぐには埋められないと思う」
私も兄も、歯を食いしばって、奴を睨んでいた。だが、奴は天真爛漫の笑顔を向けてきた。
その様子に身体を縛られたように拘束された。物理的な拘束ではなく精神的に支配された。身動きできなくさせるほどの圧力があった。
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