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ドキドキと心臓が早い。
三崎先生と離れ難くて、背中に回した手に力を込めた。
重ねた唇も、絡めた舌も、甘くて、熱くて気持ちいい。
ホント、蕩けそう。
チンッとエレベーターの到着音が聞こえる。
ここがマンションの廊下だった事を思い出し、慌てて離れた。
でも、もっと一緒にいたくて、自分の部屋に誘っても良いのか横にいる三崎先生をチラリと見る。
目が合うと蕩けそうなぐらい優しく微笑んだ。
そして、艶のある声が聞こえる。
「もう少し、一緒にいたい」
「私も……」
そう答えると三崎先生は、505号室の鍵を鍵穴に差し込んだ。
カチャンとシリンダーの外れる音が聞こえ、ドアが開く、三崎先生に手を引かれ部屋に入った。
玄関で靴を脱いでいる間も自分の心臓の音がうるさいぐらいに聞こえる。
三崎先生の部屋に入るのは、3度目だけれど今までとは違うこの状況。
リビングに続くドアノブに手を掛けた三崎先生の背中から腕を巻いてギュッと抱きしめた。
「佐藤さん……」
抱きしめた三崎先生の心臓もドキドキと早く鼓動していた。
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