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Side三崎
「私、三崎先生ともっと近くなりたい。三崎先生としたい」
もう少し一緒にいたいとは言ったけど、佐藤さんのアグレッシブな様子にどうしたらいいのか……戸惑いながらも
「ネクタイ……外してくれますか?」
と答えた。
佐藤さんの期待に応えてこのまま進んでいいのか、実際はすごく焦っている。
付き合う事になったのだから、いい大人がいまさら躊躇するのはどうかと思うけど本当に進んでいいのか、心の準備以前に何にも準備していない。
シュルシュルとネクタイが外され、Yシャツのボタンに手が掛かった。
このままだと部屋にたどり着かないうちに、廊下で裸になりそうだ。
「佐藤さん……」
名前を呼ぶと、キラキラした目で俺を見上げる。
ああ、もう、覚悟を決めろ俺!
佐藤さんの唇にチュッとキスを落とした。
「ここ廊下です。バスルームとベッドルームどちらにしますか?」
「……バスルームでお願いします」
「じゃ、先に風呂に入っていてください。俺、買い物行っています。5分で戻ります」
お風呂場のスイッチを押してから近くのコンビニに急いだ。
って、盛りのついた高校生かっ!
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