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だから独りで死にたいと思う。
飛び込んで欠片を撒き散らしながら事件という1つのパズルにしてもらう。それで完成だ。そう、それで絵ができあがる。
でもまだ自分にはそんな勇気の欠片もない。
死ぬのは怖いから。
なんて情けないのかと自己嫌悪する。生きるのが当たり前のこの世界のパズルから逃げ出すには死ぬしかないのに。でも逃げてばかりじゃあ誰かがすぐに追いつかれてしまう。
自分の領域、パーソナルスペースとやらに。
死にたいのに死ぬのが怖い。
どうしたらいいのやら。私には私しか居ないのに。
死にたいのは病気だとか言うけれど違うと思う。
誰だって嫌なこと辛いことが連続的に毎日のように起これば死にたくなる。それは当たり前なこと。
死にたくなって電車飛び込み。
実行するほどの死にたい気持ち。これは私だけ?
今はテレビの言うことはちゃんと理解できる。自分だけではないんだと。
うつ病からの自殺。その鬱状態とやらが最近多いと聞く。
そんなのどうでもいい。他人のことなんて考えたくない。自分のことだけでいい。
死にたい。
その気持ちが大切なんだから。
そう考えているといつの間にか駅に着いていた。
このまま乗り過ごすこともできるけどそんなのやったって意味がない。過去の経験が物語ってる。
家出したって結局は家に帰ってるんだ。何回したって同じだった。近所の住民に拾われ警察に渡される。まるで犯人扱いだ。
私はもうそんなのまっぴら。普通に景色をある毎日を生きなきゃ。自殺がありふれる今日を。
おしまい。©冬迷硝子
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