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それからというもの私はクラスメイトや教師にまでそんな扱いを受けてきた。ただ自分でそう思っているだけだけど。
別にいじめとかじゃなかったし特に身体的にはダメージはなかった。ただそんな扱いを受け続けることに実感したのは、弧低という立場だった。
最初は単なる孤独かと思っていたけれど違った。
私は『孤独』、『孤立』、『孤高』を辞書で調べた。
孤独はひとりぼっち。
孤立は多く中で離れて存在すること。
孤高はひとりだけ他を寄せ付けず優れていること。
このなかで今当てはまっているのは『孤立』だと思った。でも私は確かに周囲からは離れているけれどもっと突き詰めれば、それは全部が自分の所為だった。
喋らないのも私の所為だし他人との接触を絶ったのも私のわがまま。独りを望んでいたのも私の理想だった。
全部が全部、自分の所為だと分かった時には私は自分が『弱い』のだと自覚した。
弱すぎる存在であると。支配されるべき存在であると。強い者に逆らえない軟弱者だと。
そう考えると自然と孤高の対語。
『弧低』という立場であるということが頭にスーッと過ぎった。
実際にはそんな単語は無いけれど。みんなより低い立場に居る私にはぴったりだと思った。
そう、私は孤低だ。
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