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そこからは自分の世界に入り混みそれに集中する。そこまではいい。
だが学校というパズルの中に入った途端に私は部外者であるという自覚が頭をよぎる。私だって生徒のはずなのに要らないピースだと思えてしまう。
ただそれだけなのに先生の言う挨拶。
「おはよう」
普通ならそれが気軽に聞けるはずなのにどうしてもその言葉が耳に入るだけで無気力な気分になる。歓迎されているのにも関わらずどうしても気分が優れない。
どうして無言で通り過ぎてくれないのか。
そうしてくれれば私だって余計な事を考えなくて済むのに。まったく人の気も知らないで。
そう反抗することも出来るのだけど、私は弱者であり弧低の立場であるのでそんなことは言えるわけがない。
その代わりに心の中というパズルにはストレスというピースが無造作に散乱した。一向に絵が見えない。
見えたとしても、それはたた端っこに一枚だけ当てはまらないピースがある絵。それ以外は他のピースたちと接触しているのに私というピースはパズルに嵌めようとしても凸凹が合わない。つまり違う絵のピースが1つ混じっている。
そのパズルにしてみればそのピースは支配下のものでもなく同志でもない。だから追い出すんだ。
「お前はいらない」
「どこかのパズルに嵌めて下さいって頼め」
「お前はこのパズルには不必要素なんだよ」
「さっさと消えろ」
消えろ消えろ消えろ消えろ。
残酷で酷薄で悲惨で惨戯に思い詰めて心というパズルの中に穴を空ける。
もう傷が深くならないように。
その穴が埋まらないように。
私はいつもそうして穴を作ってる。私は叫びたい衝動にかられながらも叫べない日々を廻るしかない。
さぁ今日も生きようか。
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