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「まなみさん、お待たせ」
里穂は今度はピタッとした白いミニワンピースに10センチはあるルブタンのピンヒール、シャネルのクラッチバッグで現れた。
「すてきですね、雑誌から出てきたみたい」
「ありがとう、さあいきましょう」
「どこに行くんですか?」
「明日の夜のパーティーに着ていくドレスを買いましょ。ホテルのドレスショップなら手っ取り早くすてきなものが選べるわ」
「わかりました」
里穂の堂々たるや、自分は足元にもおよばない。そう思うとなんだか急に自信がなくなった。
かといってとぼとぼ歩くわけにはいかない。里穂の後ろを、キッと前を向いてゆったり歩いていく。それだけでも少し自信が湧いくるような気がした。
「わぁ、すごくすてき」
さすがホテルのドレスショップ、すぐ使えそうなドレスやアクセサリーが揃っていた。しかもゴージャス。そしてとても高そう……。
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