3.期間限定の婚約者

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まずい!このままじゃ…!?!? まなみは顔を背けようとするが、修二の押さえる力が強い。なんとかしなきゃ!! 「修二……やめっ……」 ガタガタ震えながら、声を絞り出そうとする。 「まなみ、力抜いて?」 「……??」 そう言って、修二はまなみのあごから手をパッと離すと、ギュッと抱き寄せた。 あれ? なんか……嫌じゃない。 優しくてあったかくて、大切なものにさわるみたい。まなみは思わず頭を修二の胸に寄せて背中に手を回す。 「……もう、嫌じゃない?」 「修二、わかってたの?」 パッと顔を上げるとニヤニヤした修二の顔があった。ちっ近い!!近すぎる! あまりの恥ずかしさに思わず顔を背けた。 「まなみ、わかりやすすぎるよ。顔、真っ青になってたし」 「……ごめんなさい、ちょっと調子にのりました」 「素直じゃん。でもこうやって抱き合ってると本当に恋人みたいだな」 「……ばか」 修二はそっと体を離すと、ネクタイをゆるめながらドスンとソファに座った。 「なんか、軽く食べる? 俺パーティーで結局何も食べてなくて……腹減った」 「私も。パーティーで食べ損なった。美味しそうだったなローストビーフ…」 「ははっ、じゃあローストビーフにする?」 「やったぁ!」
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